
おはようございます。
今週もがんばっていきましょう!
流れをご紹介します。
15⽇のFOMCは約27年ぶりとなる「0.75%」の利上げを決定。
調べてみましたが、短期間で3回連続での利上げ幅を拡⼤させてきたのは史上初です。
歴史に学べと言っておりますが、史上初があるときには必ずなにか理由があると個人的に思っています。
この利上げによって『市場との対話を最重視する』と公⾔していたパウエルFRB議⻑の
信⽤は、今回の急ピッチな利上げで失墜。
焦ったような形で利上げ幅を拡⼤すれば、市場が動揺するのは当然ではあります。
⽶中央銀⾏が焦りだすのは秋⼝あたりと⾒ていましたが、
想定以上に早く焦っているようです(インフレ率の9%突破を恐れた形)。
見方としては今回のFOMCでの「0.75%」の利上げは完全に『失策』と取れます。
ECB理事会で欧州中央銀⾏は7⽉からの量的緩和を終了を決定。
同時に0.25%の利上げを発表。
また複数のECB幹部が、9⽉に0.5%の⼤幅利上げを予告しています。
それであれば、欧⽶が連携する形で市場の引き締めを⾏うわけなので、
今回のFOMCで焦って0.75%の利上げに踏み切らずとも、
年末以降はインフレ率は確実に低下するため、時期に執着さえしなければ焦る必要はなかったわけです。
そして、欧州中央銀⾏の利上げもおそらく『失策』となる可能性が⾼いです。
欧州の今回のインフレは消費が促されてのインフレではなく『資源⾼』が主因です。
コロナ問題がようやく落ち着き、これから経済の⽴て直しを図るタイミングで⾦融
引き締めを実施するわけなので経済悪化は免れません。
つまり、⽶国の史上最⼤の利上げスピードと欧州の同時⾦融引き締め政策を⾏えば経済は短期間で悪化します。
コロナ時は株⾼によって経済を⽀えるという世界同時の⾦融緩和政策でした。
今回は経済の腰が⼀時的に折れてでもインフレを抑えるという世界同時の⾦融引き締め政策となるため、
真逆の政策内容と考えられます。
インフレさえ落ち着けば引き締めを緩めていけばいい、と考えているのだとは思いますが、
世界経済は複雑なので、そう簡単にはいかないと思います。
さらにスイス中銀。
約15年ぶりの利上げ決定。
英中銀のイングランド銀⾏も5会合連続の利上げを決定。
ブラジルなど経済状態が良くない新興国でさえも利上げを決定。
⼒の弱い国は『通貨安圧⼒の回避を狙った⾦融引き締め』となりますが、
こういった⼒の弱い国の経済が欧⽶中銀の急ピッチな⾦融引き締めにいつまで耐えることが
できるのかどうかが鍵となりそうです。
世界がこのような状況の中で、
先週の⽇銀は世界の⾦融引き締めへの流れに屈することなく『異次元緩和の継続』を決定。
これで主要国では⽇本だけが超⾦融緩和を続けることになります。
⽇本経済が30年間の低成⻑から完全に脱却し、
復活をするためには、アメリカ政府が⾏った『超通貨安政策』を⽇本も進める方向性になるのでしょうか。
過去のケースですと、ニクソン・ショックやプラザ合意を通じてドルが暴落しています。
その後、価格競争⾯で優位となったアメリカの多国籍企業は世界市場を席巻。
経済覇権を取り戻すにまで⾄ることになりました。
⽇本も政府と⽇銀がしっかりと連携さえすればピンチはチャンスに変わります。
岸⽥政権は政権発⾜時に表明した『⾦融所得課税』の増税は延期。
代わりに⽬⽟政策だった所得倍増プランから『資産所得倍増プラン』に軌道修正をしてきましたね。
円安が進めば進むほど円ベースで⾒た⽇本株や⽇本の不動産は上がりやすくなり、
資産所得が上がるという考え⽅です。
これをやると物価⾼などで確かに⽬先の暮らしは厳しくなります。
ですが、⻑期的に⾒れば⽇本経済が復活する可能性が少なからず出てくると考えています。
今週の⽇本市場は、もうしばらく世界市場に連動した動きが続きます。
買いを狙う場合は細⼼の注意を払いながらシナリオ構築していきましょう︕
今週のイベントとしては、22⽇と23⽇にパウエルFRB議⻑の議会証⾔。
急ピッチな利上げに対する釈明と市場⾒通し、今後の政策について⾔及を
してくるものと思われます。
前段が長くなりましたが、
今週の⽇経先物の注⽬ポイントです。
上 26450円
下 25380円
現在の注⽬点は、
6⽉20⽇から6⽉23⽇にかけて下がってきた場合、
『6⽉23⽇(⽊)』を上げの変化⽇として注⽬することになります。
26100円を抜けてくれば、26240円⽅向となり、
26240円を抜けてくれば、26450円⽅向となります。
25550円を割ってくれば、25380円⽅向となります。
そして、25380円を割ってくれば、3⽉8⽇安値を試す展開に⼊ります。
あのときあぁすれば良かった、、、という呪文を唱えないように、しっかりと準備して
行動を積み重ねていきましょう!